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リチャード・レイヤード

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 提唱者・組織同義語: Richard Layard, 幸福の経済学の権威

要約

労働経済学や失業研究の第一人者であり、「幸福の経済学」を提唱して公共政策の目的を幸福の増進に置くべきだと説いたイギリスの経済学者である。

詳細解説

人物・組織の概要と経歴

リチャード・レイヤード(Richard Layard, 1934-)は、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の教授であり、イギリス貴族院議員も務める。彼は、GDP(国内総生産)の成長が必ずしも国民の幸福をもたらさないという事実に着目し、経済学に心理学の知見を取り入れた「幸福の経済学」を確立した。特に精神的健康の重要性を説き、イギリスにおける心理療法の普及(IAPTプログラム)に多大な影響を与えた。

代表的な主著・研究と功績

代表的な主著に『Happiness: Lessons from a New Science』(2005年)がある。彼の最大の功績は、幸福を左右する「ビックセブン」を特定し、政策の究極の目的は「最大多数の最大幸福」であるべきだと科学的エビデンスを基に主張したことにある。また、人々が地位財所得役職等)の競争で疲弊する「ライバル意識」の害悪を指摘し、社会的な信頼や心の平安を重視する教育や福祉の必要性を世界に発信し続けている。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

幸福を左右する多層的な要因を整理した「ビックセブン」の提唱者として紹介されている。経済的な視点と心理的な視点を融合させ、幸福の定義を社会環境にまで広げた人物として位置づけられている。

幸福への影響と実践的活用法

レイヤードの思想は、読者に「幸福のための優先順位」を再考させる。彼が説くように、所得を増やす努力以上に、精神的健康の維持や他者との良好な関係構築が幸福に寄与することを認識すべきである。活用法としては、自身の「ライバル意識」をメタ認知し、他者との比較による不毛な競争から降りて、自身の価値観に根ざした「精神的自由」と「コミュニティへの貢献」に時間を割く生き方を選択することである。


References: Layard, R. (2005) "Happiness: Lessons from a New Science"
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