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汎神論

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領域: 哲学カテゴリー: 理論・概念同義語: 万有神論, スピノザの哲学, 梵我一如

要約

神と宇宙(自然の全秩序)を同一視し、すべての存在の中に神が内在していると考える哲学的・宗教的な立場である。

詳細解説

学術的・科学的定義

汎神論(Pantheism)とは、「万物(pan)」と「神(theos)」を統合した概念であり、特定の超越的な人格神(一神教)を否定する一方、世界そのものの神聖さを肯定する。スピノザの「神即自然」や東洋思想の「梵我一如」が代表例である。宗教信念コンパス(OS3)では、究極的実在との関係を「法則的調和(それ)」として捉える象限に位置づけられ、理性的探求と神秘体験を高度に止揚させる。

重要な構成要素・メカニズム

核心は「個の消滅と全体への合一」である。自身の本質(真我)と宇宙の根本原理(ダルマ、法)が同一であると確信することで、生死の恐怖や現世的な執着(地位財)を無化する。脳科学的には、頭頂葉における自己定位機能の減衰が「全一感」をもたらすと解釈される。本記事では、探求者の最終段階として提示されており、日常の自我を幻想と見抜くことで、究極の「自己受容」と「心の平穏」を実現するOSとして定義されている。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

「探求者」のプロファイルにおける最高レベル、または自然と畏怖を巡る「神秘」の哲学的帰結として紹介されている。合理的な科学観と深い精神性を矛盾なく統合する、知的な探求者にとっての「納得解」として位置づけられている。

幸福への影響と実践活用法

汎神論的な視点を採用することは、永続的な「消極的幸福(苦悩からの解放)」を可能にする。実践法としては、瞑想や坐を通じて「自分という境界」を溶かし、自身を「宇宙という大きな命の一時的な現れ」として観照することである。この視座を確立することで、KOKOROの貯水槽モデルにおける「シェルター」は、全宇宙を包み込むほど強固になり、いかなる個人的な不運(失業、病気等)もシステムの微細な揺らぎとして平穏に受容できるようになる。


References: Spinoza, B. (1677) "Ethics", Harrison, C. (1999) "Scientific Pantheism"
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