要約
理性と進歩を信じ普遍的な「大きな物語」を目指すのか、あるいはそれらを懐疑し、多様で断片的な「小さな物語」を重視するのかを問う対立軸である。
詳細解説
概念の対立構造と論理
「モダニズム」は、人類共通の進歩や解放という理想を掲げ、合理的で統一的な体系を追求する。対する「ポストモダニズム」は、絶対的な真理を権力の虚構として退け、文脈や個別の差異、脱構築を尊ぶ。これは、歴史を「目的地のある進歩」と見るか「目的のない差異の集積」と見るかの対立である。
それぞれを優先させるメリット・デメリット
モダニズムを優先すれば、社会的な使命感や一致団結した変革の力を得られるが、他者を抑圧する全体主義に繋がるリスクがある。ポストモダニズムを優先すれば、多様性を認め自己を解放できるが、共通の価値や連帯が失われ、無力感や孤独を招く恐れがある。
科学化幸福論との関連性
本記事における文脈
「世界認識」の最終的な時代精神を測る軸である。世界の認識構造の上半分(理性的・統合的)と下半分(経験的・断片的)のスタンスを決定する。現代社会の価値観の多様化をどう解釈するかを可視化する。
幸福への影響と実践法
モダニズム的OSは人生に「向上心」を与え、ポストモダニズム的OSは「自分らしさ(独自性)」を肯定する。実践的には、人類共通の良き価値(自由や平和)を尊重しつつ(モダン)、自分だけの「小さな幸福の物語」を自由に紡ぐ(ポストモダン)という、メタ的な視点がウェルビーイングを多層化させる。
References: Lyotard, J-F. (1979) "The Postmodern Condition"

