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エントロピー

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領域: その他カテゴリー: 理論・概念同義語: Entropy, 乱雑さの度合い, 熱力学第二法則

要約

系における乱雑さ、あるいはエネルギーが分散して利用できなくなる度合いを示す指標であり、時間の向きを決定づける物理法則である。

詳細解説

学術的・科学的定義

エントロピーは熱力学第二法則と関連しており、孤立系におけるエントロピーは常に増大し続ける性質を持つ。他の物理法則が時間の逆再生を許容する中で、この法則だけが過去から未来への一方通行の進行、すなわち時間の矢を規定する。ミルクが混ざったコーヒーは二度と元に戻らない不可逆なプロセスである。

重要な構成要素・メカニズム

エントロピーの増大は情報の喪失やエネルギーの均質化を意味する。宇宙全体も熱的死へ向かうとされるが、生命体はこの流れに局所的に逆らい秩序を維持する負のエントロピーを持つ存在であるとされる。時間は、この崩壊へ向かう巨大な流れそのものとして、私たちの存在に不可逆性を刻んでいる。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

時間がなぜ一方向に流れるのかという物理的根拠を示すと共に、生命がその崩壊に抗って今を形作ることの尊さを説明するために用いられている。効率主義という死んだ時間に対し、生命的な生きた時間をどう対置するかという文脈で語られている。

幸福への影響と実践的活用法

エントロピー増大は自然の摂理だが、それに漫然と従うことは精神的な無秩序を招く。幸福への活用としては、意識的に自己の内的秩序を整えるネゲントロピー的活動を重視することである。掃除、規則正しい生活、創造的なアウトプットなどは、エントロピーの増大に抗い人生に意味と形を与える行為である。時間の不可逆性を嘆くのではなく、その限られた流れの中で自分自身の秩序を刻み続けるプロセスにこそ幸福が宿る。


References: Schrödinger, E. (1944) "What Is Life?"
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