要約
「自己知覚理論」を提唱し、人間は自分の行動を観察することで後付けで自らの感情や特性を推測するというメカニズムを解明した心理学者である。
詳細解説
人物・組織の概要と経歴
1938年生まれ。コーネル大学名誉教授。従来、感情が行動を決定するという心理学の常識を覆し、行動が内面に与える影響を理論化したことで知られる。
代表的な主著・研究と功績
1967年に発表した「自己知覚理論」は、認知的不協和理論に代わる有力な説明モデルとなった。人間は自らの内面を直接知るのではなく、外部の他者を観察するのと同じように「自分の行動」を見て、「私は散歩しているから前向きだ」と自己を規定することを実証した。
科学化幸福論との関連性
本記事における文脈
「やる気」を待つのではなく「行動」を先に変えることで、物理的に性格や気分を書き換え、幸福な自分を再設計できるという理論的根拠として登場する。
幸福への影響と実践的活用法
ベムの理論に基づけば、幸福になりたいなら「幸福な人の行動(笑顔、親切、運動など)」を先に実行すべきである。脳は自分の行動を観察し、後付けで「自分は幸福な人間だ」と自己を上書きし始める。この「行動先行」の技術が、性格の可塑性を引き出すための最も手軽で強力な介入法となる。
References: Bem, D. J. (1972) "Self-perception theory"

