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Attune/感情の同調/ゴッドマン

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 理論・概念同義語: Emotional Attunement, 感情の調整, 共鳴的対話

要約

ゴットマン式信頼回復の第2ステップであり、加害者が被害者の怒りや悲しみに向き合い、相手の感情を自分のこととして受け止めて共鳴(同調)するフェーズである。

詳細解説

学術的・科学的定義

Attune(アチューン)とは、相手の感情的な電波に自分の受信機の周波数を合わせることを意味する。被害者が裏切りの記憶に苦しんでいるとき、加害者はそれを論理的に否定(例:もう終わったことだろ)するのではなく、「君をこんなに苦しませて本当に申し訳ない、その痛みは想像に絶する」と、相手の感情の正当性を認め、寄り添う対話を行う。

重要な構成要素・メカニズム

核心は「感情的安全性の回復」である。被害者は「この人は自分の痛みを本当に理解し、共に背負ってくれている」と感じることで、ようやく孤独な絶望から解放される。メカニズム的には、加害者が「情動的共感」を発揮することで、被害者の自尊心を修復し、二人の間に新しい情緒的な絆の回路を形成し直すプロセスである。ここで、不倫に至った背景(不満など)を、責任転嫁ではない形でようやく話し合うことが可能になる。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

本記事では、償いの先にある「心のケア」のフェーズとして紹介されている。被害者が自分の尊厳を取り戻し、相手を再び「味方」として認識し始めるための決定的なプロセスである。

幸福への影響と実践的活用法

Attuneが成功すると、不倫という事件は「単なる過去の傷」から「二人で深く分かり合った経験」へと変容する。活用法は、日常の対話において「ATTUNE」の頭文字(Awareness:気づき、Turning:向き合う、Tolerance:寛容、Understanding:理解、Non-defensive:非防御、Empathy:共感)を意識することである。相手の微かな気分の変化に敏感になり、防御を捨てて共感し続けることが、幸福な再構築のエネルギー源となる。


References: Gottman, J. M. (2011) "The Science of Trust: Emotional Attunement for Couples"
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