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認知主義

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領域: 哲学カテゴリー: 哲学用語同義語: Ethical Cognitivism, 道徳的知識, 客観的倫理

要約

「殺人は悪だ」といった道徳的判断は、事実に関する判断と同様に、客観的に真か偽かを問うことができる「知識(認知)」の一種であるとする立場である。

詳細解説

哲学的定義と世界の見方

認知主義(Ethical Cognitivism)は、道徳には客観的な根拠があり、理性による探求や対話によって「何が正しいか」を発見できると考える。道徳を個人の感情や好みの問題に還元せず、論理的に説明可能な「知」として扱う。世界を「価値の構造が理性に開かれている場所」と捉え、知的な誠実さをもって正解を追求しようとする、啓蒙主義的な世界観である。

代表的な哲学者と視点

伝統的な自然法論者や、カント、ミルなどの主要な倫理学者は基本的に認知主義的である。彼らは「何が最大多数の幸福か」や「何が普遍的義務か」を合理的に計算・推論可能であると考えた。これは、倫理的な問題を「感情的な衝突」から「知的な探求」へと昇華させ、合理的な合意形成を目指す理性の意志の表れである。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

「価値判断」のメタ理論として、非認知主義と対置される。ユーザーが道徳を「学ぶべき正解」と考えているかを診断する。倫理と行動の基準やDにおいて、理性の優位性を信じるOSの根底にある確信を特定する指標となる。

幸福への影響と実践的活用法

認知主義的なOSは、価値の根拠を「外的な真理」に求めることで、感情の揺らぎに左右されない強固な納得感を与える。実践的には、自らの生き方が「客観的に見て正しいか、合理的か」を論理的に整理し、納得のいく「幸福の理論」を自分なりに構築することで、迷いのない、一本芯の通った人生を実現できる。


References: Brink, D. O. (1989) "Moral Realism and the Foundations of Ethics"
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