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真理の対応説

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領域: 哲学カテゴリー: 哲学用語同義語: Correspondence Theory of Truth, 事実符合説

要約

ある言明や信念が「真理」であるとは、それが客観的な「事実」や「現実の事態」と一致(対応)していることであるとする説である。

詳細解説

哲学的定義と世界の見方

対応説(Correspondence Theory)は、認識の外部に客観的な事実が存在することを前提とする。例えば「雪は白い」という文が真であるのは、実際に雪という物質が白という性質を持っているからであると考える。最も素朴で直観にかなった真理性であり、科学的客観性や法的な証拠主義の基盤をなす考え方である。知識を「外部世界の正確な写し」と見なす世界認識である。

代表的な哲学者と視点

アリストテレスが「あるものをあると言い、ないものをないと言うのが真実である」と述べたことに端を発する。近代ではバートランド・ラッセルや初期のウィトゲンシュタインが、言語の論理構造と世界の事実の構造が対応しているとする「論理実証主義」的な観点からこの説を精緻化した。世界の記述可能性と、客観的な正解の存在を信じる理性主義的な態度と深く結びついている。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

「真理とは何か」という問いに対する一つの回答として、実在論的な思考OSを診断する。真理の整合説と対置され、ユーザーが「事実との照合」を重視するか「論理的矛盾のなさ」を重視するかを特定し、思考の構えと探求スタイルの「普遍・秩序」への親和性を測る。

幸福への影響と実践的活用法

対応説的な態度は、自分の妄想や思い込み(認知の歪み)を、客観的な事実によって修正する力を与える。実践的には、不安に襲われた際に「その不安を裏付ける客観的事実はあるか?」と自問する(認知行動療法的なアプローチ)ことで、不必要な感情の乱れを防ぎ、現実に即した健全な幸福感を維持できる。


References: Russell, B. (1912) "The Problems of Philosophy"
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