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ダニエル・バトソン

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 提唱者・組織同義語: C. Daniel Batson, C・ダニエル・バトソン

要約

「共感ー利他主義仮説」を提唱し、人間における「純粋な利他主義」の存在を実験によって証明した著名な社会心理学者である。

詳細解説

人物・組織の概要と経歴

ダニエル・バトソンは、カンザス大学などで教鞭を執った。彼は「人間は結局自分のために行動する(心理的利己主義)」という当時の常識に対し、緻密な実験デザインを用いて、共感こそが純粋な援助動機を生むことを示し、人間性の善なる側面を科学的に擁護した。

代表的な主著・研究と功績

最大の功績は、相手の苦痛を「自分の痛みとして感じる(個人的苦痛)」か「相手のために慈しむ(共感的関心)」かを切り分ける実験を行い、後者が逃避の可能性があっても援助を行うことを示した点にある。彼の研究は、福祉、教育、そしてポジティブ心理学における「貢献の幸福」の理論的土台となった。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

本記事では、利他行動が単なる「自己満足」や「生存戦略」を超えて、脳の報酬系を真に満たすものであることを説く際の、科学的な守護神として紹介されている。

幸福への影響と実践的活用法

バトソンの知見を幸福に活かすには、自分の「親切の動機」を洗練させることである。活用法は、義務感や承認欲求外発的動機)ではなく、純粋な「共感的関心内発的動機)」に基づく小さな行動を増やすことである。バトソンが示した「純粋な利他」の境地を目指すことは、ドーパミン的な一過性の興奮を、オキシトシンセロトニン的な永続的な安らぎへと昇華させ、人生の充足度を劇的に高める。


References: Batson, C. D. (2011) "Altruism in Humans"
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