要約
親密さを強く求める欲求と、裏切られたり傷つけられたりすることへの猛烈な恐怖が同居し、激しい葛藤と対人関係の混乱を繰り返すスタイルである。
詳細解説
学術的・科学的定義
エインスワースの分類における「無秩序・無方向型」の成人の形態とされる。養育者自身が「恐れの対象」であった(虐待、ネグレクト、あるいは養育者自身のトラウマ等)場合に形成される。自己も他者も否定的な「自己否定・他者否定」の状態にあり、心の底から安心できる居場所を見つけることが困難である。
重要な構成要素・メカニズム
近づきたい(愛着行動)というアクセルと、逃げたい(生存本能)というブレーキを同時に踏むような心理状態にある。そのため、非常に激しい感情のアップダウンを経験し、関係が深まるとパニックに陥り自ら破壊することもある。境界性パーソナリティ障害との関連も深く、最も精神的に消耗しやすいスタイルとされる。
科学化幸福論との関連性
本記事における文脈
人間関係における「最も深刻な混乱」を説明する事例として登場する。このスタイルを持つ人々が抱える「逃げ場のない苦しみ」に光を当て、それが個人の性格ではなく、幼少期の深刻な環境不適合の結果であることを科学的に解き明かしている。
幸福への影響と実践的活用法
このスタイルの者が幸福になるには、専門家(カウンセラー等)の力を借りて、過去のトラウマを客観的に処理するプロセスが不可欠である。実践的には、マインドフルネスなどで自分の激しい感情の波を観察し、衝動的な行動を一時停止する訓練を積むこと。時間はかかるが、安全な他者との間で「少しずつ、裏切られない経験」を積み重ねることで、安定型へと移行する道が開かれる。
References: Main, M., & Solomon, J. (1986) "Discovery of an insecure-disorganized attachment pattern"

