要約
外向性は低いものの、情緒が安定し自尊心が高いことで、高い主観的幸福感を享受している層を指す概念である。
詳細解説
学術的・科学的定義
HillsとArgyle(2001)の研究によって提唱された概念である。従来、幸福度は外向性と強く相関するとされてきたが、彼らは内向型の中にも外向型に匹敵する幸福度を持つ集団が存在することを実証した。この集団は、単に「社交的でない」だけであり、精神的な病理や不幸を抱えているわけではないことが示されている。
重要な構成要素・メカニズム
「幸せな内向型」を規定する二大要素は「高い情緒安定性(低い神経症傾向)」と「高い自尊心」である。彼らは、外部の刺激や称賛を必要とせず、自身の内面世界、深い知索、少人数の親密な関係からエネルギーを得る。衝動性が低く、自己受容ができているため、孤独を「孤立」ではなく「豊かな静寂」として楽しむ能力に長けている。
科学化幸福論との関連性
本記事における文脈
「内向型は不幸である」という残酷な遺伝の定説を覆すための、希望の処方箋として紹介されている。性格を無理に変えて「外向的な偽物」を目指すのではなく、内向的なままで幸福になるための具体的な到達目標として位置づけられている。
幸福への影響と実践的活用法
内向型が幸福度を高めるには、社交性を高める努力よりも、マインドフルネス等で「情緒安定性」を養い、ありのままの自分を受け入れる「自尊心」を育むことが最優先である。実践的には、大人数の場を避け、自分のペースで没頭できる趣味や研究の時間を聖域化することで、外向型とは異なる「静かで深いウェルビーイング」を実現できる。
References: Hills, P., & Argyle, M. (2001) "Happiness, introversion-extraversion and happy introverts"

