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自己同一性

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 専門用語同義語: アイデンティティ, 自己の同一性, 自分らしさ

要約

「自分は何者であるか」という問いに対し、時間や状況が変化しても一貫して自分は自分であるという感覚、および社会的な存在意義の認識である。

詳細解説

学術的・科学的定義

自己同一性(Identity)とは、発達心理学者エリク・エリクソンによって提唱された概念であり、自己の連続性と普遍性を維持する感覚を指す。これは、自らの価値観、信念、目標が、過去から現在、そして未来へと一貫しているという内面的な確信である。自己同一性が確立されている状態は、心理的健康の指標とされ、自己の欲求と社会的な期待を調和させる能力を包含する。

重要な構成要素・メカニズム

構成要素には、個人的アイデンティティと社会的アイデンティティがある。形成プロセスは、自伝的記憶を「物語(ナラティブ)」として編み上げることで進む。この統合的な物語が強固であればあるほど、外部環境の変化に翻弄されない「自分軸」が形成される。逆に、これが分裂した状態はアイデンティティの拡散と呼ばれ、深刻な不安や空虚感を招く。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

幸福増幅メカニズムの「最終到達点」であり、生涯の幸福を支える最強の防壁として位置づけられている。自伝的記憶が最終的にこの「自己同一性」を強化することで、揺るぎない幸福感が生まれると説かれている。

幸福への影響と実践的活用法

強固で肯定的な自己同一性は、人生に明確な意味と目的を与え、主観的幸福度を最大化させる。これを強化するためには、過去の経験を一つのストーリーとして繋ぎ合わせるライフレビューが有効である。自分が大切にする価値観に基づいた「こと消費」を積み重ね、それを自分の物語の一部として組み込むことで、年齢や環境に左右されない持続可能な幸福の土台を築くことができる。


References: Waterman, A. S. (1982) "Identity development from adolescence to adulthood"
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