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内発的動機/内発的目標

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 専門用語同義語: 内発的目標, 自己目的的活動

要約

金銭や地位などの外部報酬のためではなく、その活動自体の面白さ、自己成長、他者への貢献といった内面的な充足を目的とする動機付けのことである。

詳細解説

学術的・科学的定義

内発的動機(Intrinsic Motivation)とは、自己決定理論エドワード・デシリチャード・ライアン)において、人間の最も高度な動機のあり方とされる。これは「自律性(自ら選んでいる)」「有能感(自分には能力がある)」「関係性(他者と繋がっている)」という3つの基本的心理欲求を直接的に満たす。内発的目標とは、これらの欲求を充足させる自己成長、良好な人間関係、社会貢献、身体的健康などを指し、達成が持続的な幸福に直結する。

重要な構成要素・メカニズム

内発的動機に基づく活動は、チクセントミハイが説く「フロー体験」を引き起こしやすく、脳の報酬系を最も健全な形で活性化させる。外部報酬による「快楽順応」の影響を受けにくいため、プロセスそのものが喜びとなり、幸福の質が安定する。また、失敗に際しても「学び」として濾過しやすく、レジリエンスが高い。本記事では、これが「自分らしい成功」の燃料であり、人生の満足度を支える最強の資産であると説かれている。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

「真の幸福」へ至るための唯一のエンジンとして紹介されている。地位や名誉といった「外発的な飾り」から脱却し、自分の内なる声に従って目標を追求することの重要性を説明する際のキーワードとして位置づけられている。

幸福への影響と実践活用法

内発的目標を人生の中心に据えることは、幸福の「自給自足」を可能にする。活用法としては、自身の活動を「ジョブ・クラフティング」等の技法で、少しでも自分の興味や強みが活きる形に再定義することである。金銭や評価を「目的」から「付随する情報」へと格下げし、活動すること自体の楽しさや「誰かの役に立っている実感」をサヴォアリングする。この動機の質的転換が、資本主義社会の荒波に呑み込まれないための不動の羅針盤となる。


References: Ryan, R. M., & Deci, E. L. (2000) "Self-determination theory and the facilitation of intrinsic motivation, social development, and well-being", Csikszentmihalyi, M. (1990) "Flow"
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