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サンクコスト

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 理論・概念同義語: Sunk Cost, 埋没費用, 既払費用

要約

すでに投資してしまい、どのような選択をしても二度と回収することができない時間・金銭・精神的エネルギーのことである。

詳細解説

学術的・科学的定義

サンクコストとは、行動経済学や経営学の用語である。合理的な意思決定においては、将来のコストと便益だけを考慮すべきだが、人間は過去に支払ったコストを惜しみ、それを正当化しようとして、不合理な現状維持(投資の継続)を続けてしまう「サンクコストの誤謬」に陥りやすい。

重要な構成要素・メカニズム

恋愛におけるメカニズムは、「これまでの〇年間が水の泡になる」という恐怖である。不健全な関係や不倫であっても、長く続ければ続けるほど、別れによる損失感が肥大化し、「いつか報われるはずだ」という非合理な期待を抱く。これが脳を縛り、現在の苦痛を未来にまで延長させてしまう。特に年齢や社会的地位などが絡むと、このバイアスは強固になる。

科学化幸福論との関連性

本記事における文脈

本記事では、離婚を迷う夫婦や、不毛な不倫を続ける人々が陥る「心理的檻」として繰り返し言及される。合理的な決断(撤退)を阻む最大の敵として描かれている。

幸福への影響と実践的活用法

サンクコストを切り捨てる勇気は、幸福を最大化するための最強のツールである。活用法は、決断の際に「もし今、この人と初対面だったら、改めてこの関係を選ぶか?」と自分に問いかけることである。過去の自分への義理立てをやめ、未来の自分のために「今、ここ」からの利益を最大化する視点を持つこと。過去は変えられないが、未来のサンクコストを防ぐことは今すぐに可能である。


References: Arkes, H. R., & Blumer, C. (1985) "The psychology of sunk cost"
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