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UBI/ユニバーサル・ベーシック・インカム

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領域: 心理学・行動経済学・社会学カテゴリー: 専門用語同義語: 基本所得保障, UBI, UBS

要約

政府がすべての国民に対し、生活に必要な最低限の現金を無条件で定期的に支給する社会保障制度のことである。

詳細解説

学術的・政策的定義

UBI/ユニバーサル・ベーシック・インカムとは、政府や社会がすべての個人に対して、所得、雇用状況、資産、働く意思を問わず、一定額の現金を継続的に給付する制度構想である。貧困対策、行政コスト削減、労働市場変化への対応、AIや自動化による雇用変動への備えとして議論される。

主要な機能・メカニズム

UBIの中心的機能は、生存に関わる最低限の不安を下げ、選択の自由を広げることにある。生活基盤がある程度保証されれば、人は極端に不利な労働条件を受け入れなくて済み、学習、介護、創作、地域活動、起業などに時間を配分しやすくなる。一方で、財源、インフレ、労働意欲、既存福祉との関係など、制度設計上の論点も大きい。

混同しやすい概念との違い

UBIは、失業保険や生活保護のような条件付き給付とは異なる。対象を限定せず、個人単位で、無条件に支給する点が特徴である。また、現金給付であるUBIに対し、医療、教育、住居、交通などの基本サービスを現物で提供するUBSとは制度思想が異なる。UBIは単なる福祉政策ではなく、労働、自由、分配の再設計に関わる概念である。

科学化幸福論との関連性

本サイトにおける位置づけ

本サイトでは、UBIを、AIとポスト・スカーシティ社会を考えるうえでの新しい社会契約として位置づけている。技術的失業や格差拡大が一時的に進む可能性がある中で、生存のための労働と人間の幸福を切り離せるかを問う重要概念である。

幸福論における意味

UBIは、幸福を所得競争から部分的に解放する可能性を持つ。最低限の生活不安が下がれば、人は何のために働くのか、どの共同体に関わるのか、どのような創造や学習に時間を使うのかを改めて問うことになる。幸福の中心が生存から意味、関係、自己表現へ移る可能性を考えるうえで重要である。

読み解く際の注意点

UBIは万能ではない。現金が支給されても、孤独、意味の喪失、健康、教育格差、共同体の崩壊が自動的に解決するわけではない。また、財源や制度設計には現実的な制約がある。本サイトでは、UBIを未来の希望としてだけでなく、人間が労働以外で幸福をどう作るかを問うきっかけとして扱うべきである。


References: Van Parijs, P., & Vanderborght, Y. (2017) "Basic Income: A Radical Proposal for a Free Society and a Sane Economy", Bregman, R. (2017) "Utopia for Realists"
この概念を、別の入口から読む

この用語に関係する悩みや生活上の違和感は、「悩みから読む幸福論」でも整理しています。また、周辺概念や関連する専門用語は、用語集全体から探すことができます。

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